08一人暮らしの生活保護、どんな支援が受けられる?|行政書士が分かりやすく解説

一人暮らしの生活保護、どんな支援が受けられる?|行政書士が分かりやすく解説

「一人暮らしで生活に困っているけれど、生活保護ってどんな支援があるんだろう…?」

 もしあなたが今、そうした不安や疑問を抱えているのであれば、ご安心ください。生活保護は、一人で頑張るあなたの生活を支え、自立を助けるための大切な制度です。

 千葉県流山市を拠点に生活保護申請のサポートを行っている、いちかわ行政書士事務所の行政書士、市川です。今回は、一人暮らしの方が生活保護を受給した場合に、具体的にどのような支援が受けられるのか、その内訳について分かりやすく解説していきます。

 生活保護は、憲法で保障された「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するための制度です。一人暮らしの場合、頼れる人がいない中で生活費や医療費、住居費などの不安は尽きないことと思います。この制度が、あなたの生活再建の大きな力となるはずです。

生活保護で受けられる扶助(支援)の種類

 生活保護で受けられる支援は、大きく分けて8種類の「扶助」として提供されます。一人暮らしの方の場合、主に以下の扶助が支給されることになります。

  1. 生活扶助(食費・光熱費など、日常生活費) 生活扶助は、日々の生活を送る上で最も基本的な費用を保障するものです。具体的には、食費、被服費、光熱水費(電気代、ガス代、水道代)、電話代、交通費、その他雑費(トイレットペーパーや洗剤などの消耗品)などがこれに含まれます。 支給される金額は、お住まいの地域や年齢、世帯構成によって国の基準で定められています。

  2. 住宅扶助(家賃・地代など) 住宅扶助は、住居の確保や維持にかかる費用を保障するものです。家賃や間代、地代などがこれにあたります。 支給される上限額は、お住まいの地域(級地制度)と世帯人数によって定められています。 引っ越しが必要な場合や、老朽化による修繕が必要な場合にも、一時的な費用が認められることがあります。

  3. 医療扶助(医療費) 医療扶助は、病気やケガで病院にかかる際の医療費を保障するものです。原則として医療費の自己負担は発生しません。病院での診察、治療、薬代、入院費などが全額扶助されます。 健康保険証は返納することになりますが、その代わりに「医療券」が発行され、これによって医療を受けることができます。安心して医療機関を受診できるため、健康不安の軽減につながります。

  4. 介護扶助(介護サービス費) 介護が必要な高齢者や障害を持つ方に対し、介護サービスの費用を保障するものです。介護保険サービスの利用者負担分がこれにあたり、原則として自己負担はありません。

  5. 教育扶助(子どもの学用品費など) (一人暮らしの場合、お子様がいないため基本的には関係ありませんが、参考までに)義務教育を受けるお子さんがいる場合に、学用品代や給食費などを保障します。

  6. 出産扶助(出産費用) (一人暮らしの場合、通常は関係ありませんが、参考までに)出産にかかる費用を保障します。

  7. 生業扶助(就労のための費用など) 就労のために必要な技能を習得するための費用や、就職の準備にかかる費用、高等学校への就学費用などを保障します。就職活動に必要なスーツ代や交通費などが認められるケースもあります。

  8. 葬祭扶助(葬儀費用) (一人暮らしの場合、通常は関係ありませんが、参考までに)葬儀を行う必要がある場合に、その費用を保障します。

一人暮らしの生活保護、よくある疑問

  • 「友達や家族に知られたくない」 生活保護の申請や受給に関する情報は、プライバシーとして厳重に保護されます。福祉事務所から、あなたの家族や友人などに無断で連絡が行くことはありません。 ただし、扶養義務者(親や子、兄弟姉妹など)には、扶養の可能性について福祉事務所から照会が行くのが原則です。これは法律に基づくものですが、関係性が極めて悪い、音信不通であるなどの特別な事情があれば、照会が行われないケースもあります。

  • 「持ち家は手放さないといけない?」 原則としては売却が求められますが、例外的に持ち家での生活が認められるケースもあります。例えば、住み続けることで将来的に生活保護が不要になる見込みがある場合や、売却しても生活保護基準以下の金額にしかならない場合などです。

  • 「病気で働けないけれど、申請できる?」 はい、申請できます。病気や障害で働けない場合は、医師の診断書などに基づいて保護の必要性が判断されます。医療扶助があるので、安心して治療に専念できる環境が整えられます。

申請の前に、行政書士にご相談ください

 生活保護の申請手続きは、提出書類が多く、福祉事務所との面談など、一人で進めるには精神的な負担が大きいと感じるかもしれません。また、ご自身の状況が生活保護の要件を満たすのか、どのような支援が受けられるのか、不安に思うことも多々あるでしょう。

 いちかわ行政書士事務所では、千葉県流山市を拠点に、一人暮らしで生活保護を検討されている皆様を全力でサポートしています。あなたの状況を丁寧にヒアリングし、制度の説明から必要書類の準備、福祉事務所への同行など、申請の最初から最後まで、きめ細やかな支援を提供いたします。

「自分は対象になるのだろうか?」「手続きが難しそうで不安」といったご不安をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。秘密は厳守いたします。